【新唐人2016年9月21日】
アメリカと韓国のシンクタンクは最新の研究報告を発表し、北朝鮮との取引がある中国遼寧省の貿易会社が、北朝鮮の核兵器開発に協力していると指摘した。米韓両国はこの会社に対し調査を始めたという。
韓国のアジア政策研究所とワシントンにある上級防衛研究センターが19日、合同報告書を発表し、中国遼寧省の鴻祥実業集団が核兵器開発の材料など軍事使用を目的とする商品を北朝鮮に輸出していると明らかにした。
報告書は、2011年から2015年にかけて同社が北朝鮮と行った貿易総額が5億3200万ドルに達するとしている。第三者の販売業者が明らかにした税関のデータによれば、同社は北朝鮮に酸化アルミニウムを輸出していた。昨年9月だけでも同社が北朝鮮に輸出した酸化アルミニウムは25万ドル以上に上る。酸化アルミニウムによって、核兵器開発にとって必須であるウラン濃縮工場に必要な遠心機を生産することができる。
報告書はまた、同社が北朝鮮と共同出資して建てた七宝山ホテルが、ソニーピクチャーズエンタテイメントへのハッカー攻撃との関与が疑われている北朝鮮軍のネット部隊121局のアジトとなっている疑いがあることも指摘している。
『ウォールストリートジャーナル』の報道によれば、鴻祥実業集団は長期に亘って「深刻な経済犯罪」に関与したとして、遼寧警察がすでに調査を開始し、同社の資産と創業者で会長の馬暁紅と親族の資産はすでに凍結されている。
遼寧省丹東市一の女性富豪と呼ばれる馬暁紅はまた、先週暴露された遼寧省の人民代表が賄賂で票を獲得した事件に関与しており、人民代表を辞職している。双方の事件に関連があるかどうかは不明である。
報道はアメリカの政府関係者の話として、同社が北朝鮮の核開発計画に協力し、さらに北朝鮮が国連や西側諸国の制裁から逃れられるよう協力したことを示すいくつかの証拠があるとしている。アメリカ司法省の検察官は先月二度に亘って北京を訪れ、中国政府に対し、同社と馬暁紅が関与している疑いのある犯罪行為についてよく注意するよう求めた。
このほか、同社は平壌に本社を置く朝鮮国家保険会社と2009年5月にLiaoning Hongbao Industrial Development Co.という合弁会社を設立している。この会社の主な業務は工業原料や電気設備、紡績品などの商品の貿易である。鴻祥実業集団がこの会社の51%の株を保有し、朝鮮国家保険会社が49%の株を保有している。
朝鮮国家保険会社は昨年、同社の多額の外貨収入が北朝鮮の核兵器開発計画に貢献している疑いがあるとして、EU委員会より制裁を受けている。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/09/20/a1287408.html(中国語)
(翻訳/白白)